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2009-11-05

これからの5年間

人間にとって一番むずかしい事は何であろう。

それは<未来を知る>事ではないかと思う。

あるいは<未来の姿を見る>事といっても良い。Yotsubanokuraba20091105

世間では<予言>とも言う。

これが一番人間にとってむずかしい。

しかし不可能ではない。

誰でも一生の間、一回位は、ほんの一瞬の間、<チラッと>自分の未来の姿が見えたような気がしたという体験があるに違いない。

自分の人生における大きなうねり、波動のようなものを自分の中に深くつかまえた瞬間。

その時に自分の未来の姿が一瞬、チラッと見えるのである。

しかしこのような、個人の人生のレベルを越えて、<世界経済の未来>とか<世界の国々の未来>を察知するのは至難なワザである。

それを行っている人がいる。

わたしが知っているのはそのうちの2人である。

一人は田中 宇(たなかさかい)さんというフリージャーナリストである。

この人の<田中宇の国際ニュース解説(世界はどう動いているか)>をこの数年来、欠かさずに読んでいる。

そうして、この頃つくづく思う。

長年の研鑽の結果であろう。

田中宇さんは、どのような小さな事件でも、世界の大きな動きの中に置いて見る目を持っていると・・・。

世界は一つの大きな<書物>、あるいは一つの大きな<絵>である。

わたしには目の前の出来事だけしか見えない。

いわば書物の字面(じづら)を理解するだけで精一杯である。

田中さんは世界という書物の大きなストーリーの流れの中でその部分の意味を把握している。

わたしは絵の一部分を見ているだけである。

田中さんは世界という絵の全体を見て、その細部の意味をつかんでいる。

わたしは物事の表相を見ている。

田中さんには物事の裏に潜んでいる歴史のうねりと脈絡が全体として見えるのである。

一例を挙げてみよう。

この程、アメリカのゲイツ国防長官が来日して、「決めたとおりに普天間移転をやれ」と日本を威嚇した。

その意味を田中さんは、米国オバマ大統領の外交顧問であるブレジンスキーがアメリカの新聞に発表した「世界的な政治覚醒」という論文を下敷きにして読み解いている。

つまりゲイツ国防長官はわざと日本のアメリカに対する反感をあおって<日本の政治的な覚醒(つまり日本の自立への決意)>を促したというのである。

わたしも今はそう考えている。

これは韓国で今、何が起きているのか、それから中国で本当は何が今起きているのかを同時に見る目がないと読めない脈絡である。

田中さんは書いている。

<私には、ブレジンスキーが米政府の隠れた戦略として、世界の人々の反米感情を煽って世界的な政治覚醒を進め、世界が米国の支配から独立していくように仕向け、世界体制を単極型から多極型に転換させようとしていると感じられた。・・・世界的な政治覚醒が起きることによって、世界は(コロンブス以来)500年続いた欧米による支配が終わり「中国と日本が台頭する」(the new pre-eminence of China and Japan)と書いてあるのだ。日中台頭の後、いずれインドやロシアの台頭も起きるかもしれないとも書いている。つまり、BRICと同時に日本も多極型世界を主導する国の一つになるという意味のことを、ブレジンスキーはさらりと書いている。>

とにかく田中さんの田中宇の国際ニュース解説はとてもおもしろい。

刺激的で目からウロコが落ちるようである。

まだ読んでいない人は、その有料サイトも含めて、是非これから読んでほしいと思う。

もう一人の未来を予言する人は以下の本の著者である。

■<ドル亡き後の世界
  副島隆彦(そえじまたかひこ)著

わたしはこの本を11月3日に1日で読み終えた。

とにかく読み始めたら最後まで止まらないのである。

すばらしい本である。Safurann20091105

何故そう考えるのか。

それは今回のアメリカのサブプライム及びリーマン破産を発端にした世界経済危機が今後どのように進展していくかがはっきりと書かれているからである。

以下その一部分の趣旨を紹介してみよう。

副島さんによると、2010年から2015年まで、世界は以下のように進展する。

(1) 2010年の3月頃、つまりカナダの冬季オリンピックが終了する2月28日ごろを期してドル、米株、米国債の3つの市場が暴落する。これがアメリカの恐慌突入になる。

(2) その後、少し持ち直す。中国、上海の万国博は5月に始まり、10月31日に終了する。これに合わせた形で2010年の7月あたりから市場は再び落ちて2010年末には暴落する。

(3) 2010年末から2011年初頭にかけて激しい金融崩れが起きる。ドルは70円、60円を目指す。米国債市場が落下を始める。オバマ大統領は辞任してその後はヒラリー・クリントンが米大統領になる。

(4) 2012年にどん底が来る。

(5) その後、3年をかけて、2015年に中国が世界覇権国になる。

これだけはっきりと近未来を予測している人は日本(いや世界)には副島隆彦さんしかいないのではないだろうか。

そして以上の予言はほとんどその通りに推移して行くとわたしは思う。

その理由は副島さんが予言して来た事は今まで、ほとんどそのすべてがそのまま実現しているからである。

今日本を覆っている不安と閉塞感。

その原因は何だろう。

それは先が見えないという事から来ているのである。

人間は先が見えないと大きな不安に襲われる。

人間は先が見えないと、不安と絶望にさいなまれ、最悪、自殺さえしかねない動物なのである。

副島隆彦さんは、はっきりとした近未来の予測図を示して、その不安をぬぐい去ろうとしているのである。

人間は結局先に何があるかを知れば、それがどれだけ辛い苦しい事でも、それなりに対処して乗り越えて行ける動物なのである。

この本は日本で2009年に出版された書物の中で恐らく一番重要な本であるとわたしは思う。

未だ読んでいない人は、出来るだけ早く手に取って何回も繰り返し読んでほしいと思う。

人間にとって一番むずかしい事は何であろう。

それは<未来を知る>事ではないかと思う。

これが人間にとっては一番むずかしい。

長年の研鑽(けんさん)、強靭な精神がいる。

更に、なによりも、耐え忍んできた人間しかそれは出来ないのである。

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