むかしあるところにガイアという惑星があった。
特に3006年ごろの様子について、その大要を以下に述べてみよう。
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ガイアにはいろいろな国があった。
特に3006年ごろを見ると一つの顕著な動きがあった。
それは、この頃、カリメという国のあり方が大きく変わっていったという事なのである。
この地域はカリメ共和国と南カリメからできていた。
カリメ共和国(以後カリメと略する)はラドという基軸通貨と世界に突出した軍事力で世界を牛耳っていた。
もちろん南カリメは表向きには独立していた。
しかし実際にはカリメの植民地化しており、カリメの裏庭のようなものであった。
カリメをよく見ると、3006年ごろには、かつての覇者の輝きは消えていた。
カリメにはすでにかつての栄光の輝きはなかった。
非常に極端に言えば、それはもう金のない、貧乏だがピストルだけは離さない町のヤクザのようなものになっていた。
世界の人々はカリメの時代が終わったという事を直感的に知っていた。
しかしヤクザの暴力が恐ろしくてそれをあからさまには口に出していう事をはばかった。
カリメのその当時の口癖は<テロに気をつけろ>であった。
しかしよく考えて見るとカリメ自身がテロを実行している、その本人ではないか。
南カリメの人は貧乏で悲惨な生活の中であがき苦しんでいた。
カリメと組んだ一部の階層が利権という利権のすべてを抑えていたからである。
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ラトスという海を挟んでパロイ大陸があった。
そこには30以上の小国群がひしめいていた。
しかし2度の大きな戦争をした後で、これらの小国群は疲弊してしまった。
中でもスリギという国はかつてはカリメのようにトンボという通貨とスリギ海軍の力で世界を牛耳っていた。
しかし2度の大戦の結果、カリメに非常に大きな借金をした結果、大戦後には世界の支配をカリメに渡さざるをえなかった。
スリギはカリメに世界を支配する細かいノウハウのすべてを教えた。
スパイ網の作り方。
基軸通貨の作り方。
他の国の政権の転覆の仕方。
他国の要人を抹殺するやり方まで教えた。
スキャンダル暴露でメディアの力で抹殺するやり方。
あるいは実際に手を下して殺すやり方まで教えたのである。
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スリギは島国で、パロイではいつも大陸と対立した存在であった。
パロイの大陸ではクラト、ゲル、アリタなどが主な国であった。
これらの国は2度の大戦を反省して、パロイ連合国という多民族共同体を作った。
もうお互いに戦争はしないで一緒に繁栄しようというのである。
この為にパロという通貨を作った。
共通の憲法を作って外交とか軍事を統合しようとしたが、これには失敗した。
つまり30以上の小国群は経済的には団結した。
しかし各国は政治的には未だ団結できないでいたのだ。
カリメはこれをみて喜んだ。
パロイは未だに、カリメには及ばない事をこれで知ったからである。
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パロイの北側にはロタンという大国があった。
かつてカリメと世界支配を争った国である。
しかしカリメとの軍拡競争に負けて没落した。
カリメは負けたロタンを許して生かしておいた。
あの時、ロタンをつぶして抹殺するべきだったという意見がカリメでは強い。
そのロタンは石油とかガスなどの資源を使って、再び世界の舞台に登場した。
ロタンはカリメと張り合っていた頃の60%位にまで復活したのである。
ロタンは、専制的な独裁政治が伝統である。
いろいろな独裁者がロタンの歴史を飾っている。
ルート、ニンク、リスタ、そしてチープなどである。
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ロタンの東にはナントという国があった。
ナントはかつては繁栄していた大国であった。
しかしパロイがスリギを筆頭に、世界を植民地化する運動を起こしたときにその犠牲になった。
それ以来、ナントは鳴かず飛ばずの悲惨な状態に陥っていた。
それが隣のサンカという国の繁栄を見て、あのサンカのマネをすれば金持ちになれるのではないかと、サンカのやり方を徹底的に真似して大成功。
ナントはカリメ向けの輸出基地として売り出した。
そして、世界中の工場をナントに誘致するようになった。
それ以来飛ぶ鳥を落とす勢い。
3008年には世界スポーツ大会もやるといきまいている。
立ち上がった眠れる獅子。
その建設ラッシュに便乗して儲けようと、世界中の金がナントに集まった。
問題なのは儲けた金のほとんどすべてを軍備に注ぎ込んでいる事である。
いつかカリメと一戦を交えるつもりなのだ。
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ナントの隣にはアンカという国があった。
アンカには、ナントと同じで人口が10億人以上いる。
アンカはナントの成功を見て、俺達も同じようにやれば成功するのではないかと立ち上がった。
同じように儲けた金は軍備につぎ込んで秘密爆弾もミサイルも作った。
ナントと同じように世界中の産業や工場をアンカに誘致しようという運動を始めた。
アンカの得意な分野はコールセンターとかコンピューター・ソフト産業である。
アンカは長い間スリギの植民地だった。
だからスリギ語がアンカ中で使えるのだ。
スリギ語は準世界語になっているので便利なのである。
これが外国人の投資を呼び込む一つのメリットになった。
それにアンカの労賃はメチャクチャに安いのだ。
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ナントの東の海上にサンカという国があった。
4つの島が集まって出来た島国である。
この国は地理的にはアスカ地域の東端にあった。
ナントがパロイの植民地にされていく様子をじっと見ていたサンカは、ぞっとした。
自分達もあのようにパロイの植民地にされてしまうのではないか。
そういう不安と焦燥にかられたサンカは一つの決断をした。
敵の武器で敵と戦うという決断である。
それ以来パロイに追いつけ追い越せがサンカのモットーになった。
科学技術、軍事、文化。
すべてを急速にパロイ・スタイルに変えたのである。
これが大成功。
特にナントとか、ロタンとかの戦争に勝ったのが良かった。
スリギと同盟関係を持ったのも良かった。
こうしてサンカは急速にパロイの仲間入りをしたのである。
しかしサンカはカリメにはめられて戦争に突入。
カリメの秘密特殊爆弾を浴びて負けた。
それ以来カリメの同盟国とはいいながら、実質的にはカリメの28番目の州になってしまった。
つまりサンカは政治的にはカリメの子分になったのである。
経済的にはカリメ向けの輸出で成功した。
しかしカリメ向けの輸出基地の地位は、ナントや他のアスカ諸国に奪われてしまった。
サンカの人口も今では減少を続けている。
サンカは世界で一番、急速な老化現象が見られる国である。
当時のサンカの一番の大きな問題は、サンカを巡る国際的な状況が一変しているという点であった。
サンカはよくみると戦争屋のカリメと新興のナントに挟まれてしまったのだ。
ナントは軍備に余念がない。
つまりサンカは対ナント戦争において、カリメの先兵として使い捨てにされる危険があるのだ。
しかし3006年の頃は、誰もその点について警鐘を鳴らす人はサンカにはいなかった。
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パロイの南にはカリフ大陸があった。
むかしパロイが世界を植民地化する運動に乗り出した時にその労働力を供給したところである。
黒人の奴隷がカリフから世界中の植民地に向けて売りだされたのだ。
その為にカリフの人口はほとんど絶滅寸前までに減少。
もうそこから立ち直る事は出来なかった。
飢饉と病気と圧政が支配する悲惨な暗黒大陸である。
ただ大きな自然と野生の動物がそこには生きている。
例外は南カリフである。
ここはパロイ風の町があり、工場もある。
パロイ風の景色が広がっている。
パロイ人がその温和な気候に引き付けられて大量に移民しているからである。
カリフは南カリフあたりから徐々に立ち直って近代化して行く事になる。
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カリフの隣にはアビアがある。
乾燥・砂漠地帯である。
しかしこのあたりは石油の宝庫である。
問題は古いしきたりが根強く残っている。
まだ王族が支配する部族の世界なのだ。
中世時代のまま存続しているというような感じなのだ。
石油の富もそれらの王族がほとんど独占している。
カリメはこの中世アビアを民主主義化したいと言って暴力的に介入している。
しかしこれは砂漠に水をやるようなもの。
失敗は目に見えているのだ。
本当の変化はそこに住むアビア人が自分で立ち上がってやるしかないのだ。
カリメ人もその事は内心知っているのだ。
ただアビアの石油とカリメ軍事基地が欲しいのだ。
カリメの今後10年間の長期戦略はアビア地域とアスカ地域一帯を混乱と戦争の地域にしてしまう事である。
むかしはカリメは秩序を作り上げる西側のリーダーであった。
今は世界に混乱と戦争を創り出すリーダーなのだ。
むかしは民主主義のリーダー。
今はウォー・メーカー。
それによってカリメは一方では自分の軍事的な覇権を維持出来ると考えている。
他方では他の先進国をエネルギー問題で苦しめるというシナリオなのだ。
それによって、ラドという基軸通貨を維持できると考えているのだ。
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ガイアという惑星。
その未来は?
その先はどうなるのか?
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